気
- 瑠璃鍼灸院

- 2022年7月22日
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東医のキーワードとして「気」「血(けつ)」「津液」があります。
これらは東医のベースである「天人合一思想」「陰陽学説」「五行学説」が色濃く反映されています。
「気」は人体を含めた天地万物の元となっているものである、と解釈しこの世界のいたるところに存在しています。
「大気」「空気」「天気」や「気を遣う」「気にする」など日本語でも気に関する言葉は日常的だと思います。治療に応用すると気が十分あれば「元気」であり気が病むと「病気」になるといった具合です。
ざっくり「気」には代謝を推し進める作用(推動作用)、体を温める作用(温煦作用)、病気から体を守る作用(防御作用)があります。
1.精
先天の精と後天の精に分かれます。
先天の精は両親より受け継いだもので腎にしまわれ生命活動を起動する。
後天の精によって補給され生きている間はなくならない。
先天の精は気に変化すると「原気」と呼ばれ臍下丹田に集まる。
後天の精は飲食物によって得られる。
営気、衛気、宗気、津液、血の元となる。
2.神気
生命活動を支配統制している大事な「気」で五臓にそれぞれ収まっています。

2.気
これは活動部位と働き方によって名称が異なります。
1)原気(元気)ー先天の精が変化したもので生命活動の素。臍下丹田に集まる。
2)宗気ー後天の精と天の気(大気から得られる気)が交わって胸中(膻中)に集まる気。臓の活動を支える働きがある。
3)営気ー後天の精から得られる陰性の気。血とともに脈中を移動すし手足や臓などを栄養し、活動を支える気
4)衛気ー後天の精から得られる陽性の気。脈外をめぐり特に体表近くを活動する気。体温を温めたり皮膚の伸び縮みに働き、外邪の侵入を防ぐ。
5)その他の気
正気…先天の気と後天の気からなるもので人体全体の正常な活動を支える気
a.推動作用ー成長・発育、生理活動と新陳代謝をする働き。
b.温煦作用ー体温保持。
c.防御作用ー外邪の侵入を防御する。
d.固摂作用ーつなぎとめる作用。血が脈外に漏れないようにする働き
e.気化作用ー精が気に、気が津液や血に変化する働き。
臓気…臓腑の活動を支える気
経気…経絡の中を通り全身に行き渡り経絡自体の活動を支えている気
胃気…胃を働かせる気。胃の働きによって得られた気を後天の気と言います。
4.血(けつ)
血は後天の精からつくられる脈中を流れる赤い液状物を指します。
働きは営気とともに脈中を流れ四肢臓腑を潤しその働きを支える。
夜、肝に戻る。
5.津液(しんえき)
津液は体内の水分を総称したもの。
a.津ー陽性の水分で粘り気のないもの。体表部を潤し体温調整に関与する
b.液ー陰性の水分で粘り気のあるもの。体内を流れ骨や髄を潤す。粘膜に潤いを与える。




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