臓腑2
- 瑠璃鍼灸院

- 2022年8月6日
- 読了時間: 3分
特に気に食え栄養前回は「臓腑とは?」と「心」「肝」の説明をしました。
以前にもお伝えしましたが、
解剖学上の心臓や肝臓と東医における「心」「肝」は違うよ!ということは念頭に置いておいていただきつつ、続きです。
脾

①消化吸収と後天の精を取り出して更に精気を肺に送る役割があります。
営気が蔵された栄養物が血中をめぐることで脈外への血が漏れるのを防ぎます。
×消化吸収異常により腹痛や下痢。易出血や全身倦怠を感じるようになります。
②
肌肉とはより皮膚に近い筋肉のことを指します。
脾はとくに肌肉へ栄養を与えハリを与えます。
×肉付きが痩せ、四肢無力となります。
③
唇の厚さはその人の脾の強弱を表しているといわれます。
◎唇やその周りの色つやも良い。
×飲食の異常や食べても味気なく唇や口内が荒れる。
④
×津液の不足や停滞が起こりやすくなります。
⑤
◎口の中はうるおい、胃の消化を助けます。
×口が乾く、涎が出すぎたりします。
脾は消化器と関係する胃腸や物を摂取する口、唇(涎)などと深く関係します。
なので異常が起こると胃が正常に働かないため気や津液を作りだせなくなります。
結果、皮膚や口の中などが乾いてしまったり力が出せずに手足が怠くなったり味の感覚も衰えてしまします。
ハイ。
「肺」

①肺は呼吸を通じて「天の陽気」を体内に入れる。体内に入った「天の陽気」と脾胃でつくられた「地の陰気」が合わさり気血津液となります。
◎呼吸は深くゆったりとし、全身の気が充実。声もつやがあり力強い
×呼吸の異常(咳や痰など)声の異常(かすれ声やか細い声になる)
②
皮毛(体毛)に潤いを与えます。
◎暑さや寒さに対応できる
×皮膚がカサカサになったり湿疹や浮腫ができる。
③
鼻を通して天の気を体内に取り入れ古くなった気を排出
します。
◎涕は適度に流れることで鼻を潤し、清潔に保つ
×鼻が詰まったり、乾いたり、においもわからなくなる。
「肺」の影響は呼吸や声のほかに脾でつくられた気(特に衛気←体表を巡るやつ)を体表や全身に巡らせる、という働きにも及びます。
皮毛を潤すという働きは衛気の巡りがおかしい、ということを指しています。
5つ目
腎

①父母から受け継いだ先天の精は腎に内蔵されます。腎の働きが盛んになるにつれて成長、生殖能力が生み出されます。
◎元気が盛んで活動的。疾病にもかかりにくく根気のある作業をやりぬく力も湧いてくる。
×元気がなくなり体が冷える。生殖能力も低下。病気になりやすく治りにくい。老化も進む。
②
津液のうち不要となったものを腎が処理する。
×浮腫や尿閉・頻尿などになる
③腎の精は先ず「髄」を生育し「髄」が「骨」を栄養します。
◎骨や歯が丈夫。髪もつやがあり黒々としている。
×発育不良や歯の異常。骨ももろく腰が曲がる。白髪や脱毛などが増える。
④腎は耳を通して外とつながっていると考えられています。また二陰とは尿道口と肛門のことを指します。
◎耳は声をよく聞き分けられ、判断ができる。
×難聴や耳鳴り。大便や小便の異常などが起きます。
腎は解剖学とは大きく異なり生命力の源であったり貯蔵庫であると考えられています。
なので異常が起こると。成長に関する所で異常が起きてしまします。
五臓は簡単に説明すると以上のようになります。
患者さんの様子を伺ったうえで臓腑の考え方に落とし込んだうえで治療法を考えたりします。
東医ならではの考え方に基づきつつ現代の医学も踏まえた治療法が鍼灸の治療法になります。
ご興味持たれた方や何かお悩みの方、一度ご相談ください!




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