肺の病症
- 瑠璃鍼灸院

- 2022年12月3日
- 読了時間: 2分

肺の生理機能は
「気を主り」「呼吸を主り」「宣発・粛降を主る」「水道を通調し」「心血を助ける」
このように多岐にわたります。
逆をいえば、肺が病むと「気の生成」「呼吸」「気の輸送」「津液の代謝」「血行」これらに障害や不調が現れることとなります。
また、肺は「皮毛」「鼻」「声」と関係もあるのでこれらにも不調がみられるようになります。
A.宣発・粛降の失調
宣発・粛降とはいったいなんぞや。
宣発は「上に昇らせる・発散させる機能」のことで、呼吸を行い濁気を発散させる、津液や気を全身に行き渡らせる機能をひっくるめて「宣発」と呼びます。
粛降は「引き締める・下に降ろす機能」で呼吸で清気を取り込む、津液を今度は全身から膀胱や腎に集める、気道を清潔にする。このような機能を「粛降」と呼びます。
原因は外邪によるもの、湿痰の停滞が主な原因です。
宣発機能が低下することで咳やくしゃみ・鼻づまりが症状として現れます。
また、汗が出にくくなることもあります。
粛降機能が低下することで喘息や咳込みがひどくなったりします。
また、むくみが出ることもあります。
B.肺気虚
これは肺の機能が全体的に低下した状態です。
衛表不固(体の表面に張られているバリアがうまく機能できていない)と津液の輸送機能の失調が現れます。
脾虚や慢性的な咳が続くことで起こりやすくなります。
主な症状は咳または喘息、汗がだらだらと出る。
また、むくみも生じる場合もあります。
C.肺陰虚
肺の「陰分」が足りなくなってしまったために「虚熱」が発生している状態です。
陰分が減少すると粛降機能が不調となります。
原因は長期にわたる咳、発熱、乾燥などで起きやすくなります。
症状は空咳やのどの渇きなどで
熱は午後の潮熱(毎日一定の時刻になると発熱を繰り返すこと)で五心煩熱や寝汗を伴うことが多いです。
肺は体全体の気血津液のバランスを主っています。
バランスを崩すことによって抵抗力の減少などにつながります。
天敵は「乾燥」まさにこの時期は「肺気」にとっては要注意の季節であるといえます。
コロナ・インフルも勢いがついてきているようですので寒さや乾燥にはぜひお気をつけ下さい!




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